ベガルタ仙台はヴァンフォーレ甲府に0-1で競り負け、最終節を白星で飾れなかった。試合前練習でスタメンの仙台DF蜂須賀孝治(27)が右足を痛め、急きょMF茂木駿佑(21)がメンバー入り。立ち上がりからJ1残留をかけ必死の相手に主導権を握られる。0-0で迎えた後半ロスタイムに失点。土壇場で勝ち越され、6年連続最終節を白星で飾れず、12位でシーズンを終えた。

 勝ち点3こそ逃したが、後半途中出場のFWジャーメイン良(22)が、リーグ戦初のピッチで輝きを放った。前掛かりとなり大きく空いた相手スペースを切り刻んだ。左サイドでボールを受けると高速ドリブルで駆けだしファウルを奪う。そのスピードは、相手DFもカード覚悟で止めるしかできなかった。「相手も疲れていて自分のスピードについてこれなかった。背後を突く動きはできたが決めきれなかったことが悔しい」。ゴール前で決定機を外し課題も出たが、ビジター席を満員にした仙台サポーターを沸かした。来季の活躍を、期待したくなるパフォーマンスだった。【下田雄一】