2大会ぶりの優勝を目指す東福岡が「兄弟プレー」でのゴールで初戦を突破した。1-0の後半34分、ガンバ大阪入りが内定しているMF福田湧矢(ゆうや、3年)がPKで2点目をゲット。事実上、試合を決めるゴールに「2点目が大きかった」と笑みをこぼした。

 鮮やかな? 兄弟連係プレーだった。後半24分から途中出場の弟翔生(しょう、2年)へ、湧矢からキラーパス。抜け出した翔生がGKと1対1で放ったシュートははじかれたが、湧矢がそれを拾って突破を図ると、相手DFにファウルを受けてPKをもらった。「本当は弟にゴールを決めてもらって輝いてほしかったんですけど」と湧矢。決定機を外してしまった翔生は「お兄ちゃん、頼むから決めてと言いました」。兄は冷静に右隅に決めた。

 翔生には北九州(福岡)サッカー部で双子の兄凌生(りょう)がいる。17年夏の高校総体福岡予選の初戦で東福岡-北九州の対決が実現し、3兄弟が同時にピッチに立ったこともあった。湧矢は「自分が5歳からサッカーを始めてずっとサッカーばかりしてました」。東福岡の誇る“兄弟MF”が2回戦以降も得点を量産する。【浦田由紀夫】