1月に引退したサッカー元日本代表FWの平山相太氏(32)が、仙台大でアマチュア選手として“現役復帰”する可能性が出てきた。4日は、宮城・柴田町で行われた同大の入学式に出席。吉井秀邦監督(45)が「足首のケガが治れば、選手登録も考えています。本人次第ではありますが、アップや試合への臨み方など、学生が学べることは多いと思う」と意向を示した。筑波大2年で中退してオランダに渡っているが、仙台大でも2年間はプレーが可能だ。

 平山氏はすでに学生コーチとして指導を開始している。04年アテネオリンピック(五輪)やA代表、国内外クラブなどトッププロとしての経験を惜しみなく伝えるつもりだ。攻撃面の駆け引きだけでなく、FW目線での守備面に関しても助言を求められている。「自分の経験を分かちあいたい。積極的に話して友達も作りたい」。約200人の部員との交流を大切にするつもりだ。当面はトップチームなど全体を見るが、インディペンデンスリーグ(Iリーグ)に参加するBチームを指揮する計画もある。

 日本協会のS級ライセンス取得も目指すが、将来的な知識を広げることが最優先だ。「まずは勉学をまっとうしたい。今まではサッカーしかしてこなかったので、スポーツ経営学や心理学も学びたい」。式典中、朴沢泰治理事長(71)から新たな挑戦をたたえられ、1人だけ立って紹介された。「いきなりでビックリ。脇汗が、ヤバかったです」。紺色のスーツ姿に、笑顔があふれた。【鎌田直秀】