清水エスパルスはアウェーでJ1北海道コンサドーレ札幌に3-0で完勝するも、3位で敗退した。

 清水は、開始から果敢に攻めた。1次L突破へ勝利が絶対条件の中、ヤン・ヨンソン監督(57)は「点を取りにいく」と攻撃的なメンバー編成で臨んだ。11日に鼻骨を骨折したFW鄭大世(34)は強行出場。初めてフェースガードを着用してピッチに立った。9日のルヴァン杯磐田戦で今季公式戦初ゴールを挙げたFW長谷川悠(30)も先発出場。長身2トップを軸にシンプルな攻撃で相手ゴールに迫った。

 今季の公式戦では札幌に2戦2勝。鄭は4月の対戦時にヘディングで1得点を挙げている。「去年は苦手なイメージがあったけれど、今年は違う」。この日はキャプテンマークを巻いて出場。今季はリーグ戦で控えFWに甘んじ、12試合1得点と不本意な状況が続いている。その悔しさを胸に「思い切ってやるだけ」と、プレーでチームをけん引した。 後半は2トップが結果を残した。同3分、鄭が自ら獲得したPKをゴール右隅に決めて先制点。同6分には、クロスからの折り返しを長谷川がヘディングで合わせて追加点を挙げた。さらに23分には、MFデューク(27)が右足でネットを揺らし、今季公式戦初ゴールを挙げた。

 同時間、磐田が甲府に勝利したことでプレーオフ進出は果たせなかったが、勝利だけが求められた一戦で勝ちきったことは、今後につながる。チームは公式戦2連勝。W杯中断前最後のリーグ戦、20日の川崎F戦に向けて弾みをつけた。【神谷亮磨】