J2アルビレックス新潟のMF渡辺凌磨(21)が強烈なアピール弾だ。12日、クラブハウス隣接のピッチで、明海大(千葉県大学リーグ1部)と練習試合を行った。結果は1-1だったが、MF渡辺凌が先制ヘッドを決めた。前半19分、MF伊藤優汰(25)の右クロスを完璧に頭で合わせた。0-3で負けた11日の第28節栃木SC戦はサブメンバー入りしながら、出番なし。「もっと、もっと、使って欲しい」と言葉でもアピールした。

 MF渡辺凌は左サイドハーフとして先発。MF加藤大(27)が負傷退場するとボランチに入った。ゴールだけでなく、90分間に複数のポジションもこなした。「練習試合をアピールの場と位置づけた」と言う片渕浩一郎ヘッドコーチ(43)は、MF渡辺凌をこう評した。「ボランチもやってもらったが、3列目から飛び出してチャンスメークしてくれた。チームに必要なパイになっていくと思う」。

 ドイツ・ブンデスリーガ2部のインゴルシュタット04から7月に移籍し、J2リーグは3試合に途中出場した。4連敗中のチームは2試合連続無得点だけに、得点能力の高さは貴重だ。「ドイツで結果、というものを学んできた」。練習試合で結果を出したMF渡辺凌は今度はリーグ戦で結果を出す。【涌井幹雄】

 ◆渡辺凌磨(わたなべ・りょうま)1996年(平8)10月2日生まれ。埼玉県出身。前橋育英高に進学。13年のU-17ワールドカップUAE大会(ベスト16)の日本代表で3得点。早大1年でドイツに渡り、インゴルシュタット2のレギオナルリーガ(4部相当)で3シーズン、リーグ戦72試合に出場し12得点。U-16、17、18、19と各世代で日本代表入りを経験する。FCインゴルシュタット04(ブンデスリーガ2部)から完全移籍した新潟には7月8日に合流。176センチ、70キロ。