清水商時代の同級生である鹿島アントラーズの大岩剛監督とジュビロ磐田の名波浩監督。過去2戦2分けだった盟友2人の監督対決に、今回も“決着”は訪れなかった。白熱した試合は劇的な形で、1-1で引き分けた。

28日に天津権健(中国)とのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第1戦を控える鹿島は前節から5人を入れ替えてきた。左MFはユース出身の20歳の田中稔也がプロ初先発。左サイドバックには、昨年5月14日のヴィッセル神戸戦以来となる三竿雄斗が先発起用された。

磐田は、35歳のベテランDF藤田義明が今季初先発を果たした。

先にチャンスを迎えたのは鹿島。前半13分、カウンターから田中がドリブルで持ち込み、右足アウトサイドでタイミング良いスルーパス。受けたFWセルジーニョが利き足ではない右足でシュートを放つも、ディフェンスにブロックされた。

一方の磐田も19分、前節に移籍後初ゴールを挙げたFW大久保嘉人がフリーで抜け出してGKと1対1を迎えたが、余裕を持ちすぎたか、シュートは珍しく左に大きく外れた。

後半5分に、鹿島は三竿雄の左クロスを田中がトラップから抜け出してGKと1対1になるも、磐田GKカミンスキーのタイミングを合わせた飛び出しからの好セーブにはばまれた。

磐田も1分後に左FKからMF田口泰士がフリーでヘディングシュートを放つも、惜しくもゴール上に外れた。

先制ゴールが生まれたのは26分、鹿島だった。MF永木亮太の左CKにDF西大伍が飛び込み、最後はDF犬飼智也の胸に当たって先制した。

試合はこのまま終わるかと思われた後半ロスタイム、途中出場の鹿島DF安西幸輝がペナルティーエリア内で痛恨のハンド。これを磐田FW大久保が落ち着いて決めて、同点に追いついた。

鹿島は勝ち点2を失い、磐田は勝ち点1を拾う形となった。