横浜F・マリノスが、FW伊藤翔(30)の2発とMF天野純(27)のゴールで、柏レイソルに快勝した。一方、8月30日に森保一監督(50)率いる新生日本代表に選出されたばかりの、柏FW伊東純也(25)は不発に終わった。

柏FW伊東が前半4分過ぎ、いきなり見せ場を作った。中央のFW江坂任からのパスを受けると、DFを1人かわしてシュートも、わずかに枠を外しボールはゴール左脇を転がっていった。17年12月の東アジアE-1選手権の際に初選出されて以来の代表選出に、気力の充実ぶりをうかがわせた。伊東は同27分にも、自慢の快足で右サイドをぶち抜き、ペナルティーエリア内に進入。DFに阻まれたもののCKを獲得した。

一進一退の展開の中、均衡を破ったのは横浜だった。前半30分、カメルーン人MFオリビエ・ブマル(28)がDFをかわして上げた左クロスを、中央から飛び込んだFW伊藤がGK桐畑和繁とDFパク・ジョンスとぶつかりあいながらも右足で押し込んだ。

後半4分、柏の伊東が右サイドでボールを持つと、得意の快足でDFをかわすと、ペナルティーエリア内に切り込みDF2人を振り切った。3人目で止められたもののCKを獲得したが、そのCKはGK飯倉大樹に弾かれた。

その後、横浜が柏を押し込んだ。後半11分、天野の左FKからのこぼれ球をMF松原健がシュート。GK桐畑が弾き、ポストに当たったこぼれ球にDF畠中槙之輔が詰めたが、ゴールはならなかった。

後半14分、横浜が追加点を挙げた。右からのクロスボールをファーサイドでブマルが折り返すと、天野が左足で豪快に蹴りこんだ。

柏は後半19分、江坂に代えてケニア人初のJリーガーとして話題の193センチの長身FWオルンガを投入。そのオルンガが同27分、早速仕事をした。ペナルティーエリア左でボールを受けると、DFチアゴ・マルティンスを背負いながらターンして折り返したパスを、MF瀬川祐輔が右足で右足で押し込み、1点差とした。オルンガは同31分にも、伊東からのパスを受けた瀬川がトラップミスしたボールをペナルティーエリア内で拾うと、ターンしてシュートも、わずかに枠を外した。9月8日にケニア・ナイロビでアフリカネーションズカップ予選・ガーナ戦を戦うケニア代表に選出された勢いを見せた。

柏に行きかけた流れを、横浜に引き戻したのは伊藤だった。後半33分、左からの浮き球をDFパクがGK桐畑にパスも、ボールの勢いが弱く、慌てて追いかけたが処理にもたつく中、伊藤はパクに迫ってボールを奪い、左足でこの日2点目のゴールを決め、試合を決定付けた。