東京ヴェルディのミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(61)は、カマタマーレ讃岐に辛勝した試合後の会見で、J1昇格プレーオフをかけて、アウェーでFC町田ゼルビアと戦う17日の最終節に向けて「やりたいプレーをして勝ちにいく」と必勝を誓った。

讃岐戦は、相手にボールを回されて自陣に押し込まれ、シュート数でも6対4で上回られるなど主導権を握られた。その中、前半38分にDF井林章(28)が右足ボレーで決めた1点を何とか守りきっての辛勝だった。ロティーナ監督は会見の冒頭で、4日の松本山雅FC戦に0-1で敗れ、自動昇格圏の確保が難しくなったことにより、チームは大きな精神的なショックを受けていたことが、この日の苦戦の背景にあったことを明かした。

ロティーナ監督 (讃岐戦は)まず感情面において、とても難しい試合になりました。先週の敗戦は、やはりチームの全てにおいてダメージでした。難しい1週間だったし、これは、今日の試合にも表れた。松本に負けたことによって、自動昇格がとても難しくなり、目標を変えざるを得なかった。ただ、プレーオフは我々にとって、クラブ、サポーターにとって重要な目標であり、プレミアム。今日の試合がプレーオフにいくための次の試合につながり、自信を持って戦えるようにと思っています。

試合については「いいプレーが出来ている時間帯もあったが、簡単にボールを失ったり、守備もナーバスだった時間帯があった。良かったのは勝ち点3を取れ、重要な試合を迎えられること。今日は技術、戦術の分析より、心理面の影響が大きかった試合だった」と分析した。

この日の勝利で勝ち点を70に伸ばし、J1昇格プレーオフ圏内の5位を死守した。17日は勝ち点75で3位の町田との上位対決となる。東京都をホームにするチーム同士が戦うダービーマッチ“東京クラシック”に、J1昇格プレーオフ進出をかける。ロティーナ監督は、町田戦に最も必要なことは? と聞かれると「感情面は今週が1番、難しかったが乗り越えることが出来た。選手はプレーオフを戦う意欲にみなぎっていると思う。感情面は、来週は今週ほど難しくはならないだろう。サッカーの面では、我々がこれまでやってきたプレーを強く要求してやっていくことが重要。やりたいプレーをして勝ちにいく。そのプレーによって、我々は今の順位にいることが出来ているんだと思います」と自信を見せた。【村上幸将】