東京ヴェルディが後半ロスタイムの劇的な決勝点で横浜FCを下し、11季ぶりのJ1復帰に王手をかけた。

J2年間順位で横浜FCに上回られていたため、東京Vは引き分け以下で敗退、突破には勝利しか道はなかった。

ロティーナ監督(61)はスコアレスで迎えた終盤に勝負をかけたことを明かし「ラスト15分でFWを(途中交代で)多く出し、スペースを使って決定的なチャンスを作り出した。得点した時間は運が良く、相手がアクションする時間はほとんどなかった」と喜んだ。

決定戦で対戦するJ1で16位のジュビロ磐田については「彼らは1部のチームなので、優位なのはわかっています。この試合を戦えることが幸せですし、意欲に満ちあふれています」と下克上を誓った。

決勝点を決めたFWドウグラス・ヴィエイラ(31)は「チームはひとつになってロスタイムまで戦った。全員の気持ちがこもったゴールだと思う」と振り返った。後半29分のヴィエイラの投入を機に、指揮官は4-4-2だったフォーメーションを3-4-2-1に変更。その采配がピタリと当たった。ヴィエイラは「いい状態ですし、次も戦えると思う」と頼もしく話した。

また、試合には東京Vの下部組織出身でプロデビュー後の16年に鹿島アントラーズへ完全移籍した日本代表MF三竿健斗(22)や、同じく東京Vの下部組織からプロデビューし、今季から鹿島に移籍したDF安西幸輝(23)、今季途中に横浜F・マリノスへ移籍したDF畠中槙之輔(23)ら東京Vで育った選手たちが多く観戦に訪れ、古巣の躍進を後押ししていた。