サッカー高円宮杯U-18プレミアリーグ参入戦が明日14日、広島・呉市総合スポーツセンターほかで開幕する。3年ぶり出場の旭川実高は、1回戦で横浜ユース(関東2位)と対戦。7年ぶりのプレミアリーグ入りを果たせば、来季はセカンドチームがプリンスリーグ北海道参入となる。北海道では初の「ダブル昇格」で、3年連続出場の全国高校選手権(30日開幕、埼玉スタジアムほか)に弾みをつける。
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旭川実が「ダブル昇格」を決めて年末の大一番に向かう。今年はプリンスリーグ制覇と選手権道大会V3を果たし、道内2冠を達成。選手権の前に来季のプレミアリーグ入りを目指した戦いに挑む。西川知広主将(3年)は「どの相手でも2連勝して上がるだけ。コンディションを整えてしっかり準備したい」と気を引き締めた。
道勢では初の「2リーグ」出場がかかる。今年は下級生主体のセカンドチームがプリンスのプレーオフで3位。トップチームが7年ぶりのプレミア参入を決めれば、セカンドチームはプリンス昇格となる。プレミア、プリンスの同時参戦は道内では過去に例がなく、全国的にも今年は青森山田高(青森)富山第一高(富山)と広島ユースの3チームのみ。富居徹雄監督(46)は「強くしていくには必要なこと。目指している形でもあった」。チーム全体の底上げに期待が膨らむ。
2つの大会へ、準備を進めてきた。1、2日の茨城遠征では流通経大と練習試合を行った。初日は相手3年生チームに14失点、2日目は下級生チームに1-3だった。格上と戦うことで、全国のライバルとの試合へ免疫をつけた。「ボールを回されている時間があったのは反省だけど、攻撃の発想力は通用した」と西川主将。8日からの関西合宿で、課題と収穫を詰めている真っ最中だ。
理想はプレミア参入を決めた勢いで、選手権に乗り込むこと。昨季もスタメンの半数を占めた3年生について、富居監督は「やってもらわないと困る」と手厳しい。前回3年前の参入戦は神戸弘陵学園(兵庫)に後半ロスタイムに失点し、1-2で涙をのんだ。「プレミア昇格は後輩のため、選手権は3年生の集大成として戦う」と西川主将。常勝軍団の礎を築くためにも、負けられない。【西塚祐司】
◆プレミアリーグ参入戦 全国9地域のプリンスL成績上位16チームが参加。4つのグループに分け勝ち抜き戦を行う。トーナメントを2勝した4チームが来季プレミアに昇格する。
◆プリンスリーグ北海道の来季参加チーム 今季最下位の北海道大谷室蘭が降格。プレーオフ1位の札幌U-18セカンドチームはトップチームがいるため昇格できない。同2位の札幌第一は昇格が決定。旭川実がプレミアリーグ参入戦を勝ち抜き昇格すれば、3位の旭川実セカンドチーム、負けた場合は4位の白樺学園が昇格する。