サッカー男子の北海道教大岩見沢DF深井祐希(4年)がJ3沼津に入団内定した。明日11日、岩見沢市内で会見に臨む。同大からは2人目のJリーガー。兄の北海道コンサドーレ札幌MF深井一希(23)とのピッチ上での対決を夢見て、スタートラインに立つ。

兄の背中を追って深井がJリーガーとしての道を踏み出す。昨季J3で4位の沼津に入団する。「ここからがスタートなので、まずは試合に出られるようにガムシャラにやっていきたい」。J1札幌で主力を任されている兄一希から受けた「頑張れ。ガムシャラにやれ」の言葉を大切に受け止めている。

深井にとって2学年上の兄は「ずっと尊敬してきた。ここから追い越せるように」と良きライバルであり、目標だ。対戦も「やりたいです」と夢見ている。J1、J3とカテゴリーは違うが、自分次第でいつか同じピッチに立つ可能性はある。突き進むだけと信じている。

土壇場で夢をつかんだ。昨年12月の全日本大学選手権2回戦で関東大学リーグ覇者の早大と対戦。相手攻撃の芽をつぶす読みの鋭さ、好守備で、早大をPKによって献上した1失点に抑えた。0-1で敗れはしたが、主将らしいクレバーなプレーぶりが沼津関係者の目に留まり、オファーが舞い込んだ。

まずはアマチュア契約になるが、プロ契約を目指し、さらにはJ2ライセンス取得を目指すクラブの力となって、ステップアップするつもりだ。元日本代表FW中山雅史(51)がチームに残留すれば、練習をともにする機会もある。「経験してきたことを聞いて、自分のプラスになるようにしていきたい」と、レジェンドからの吸収も待ち望んでいる。

北海道教大岩見沢からは14年に札幌入りしたMF上原(現JFL・FC今治)以来2人目のJリーガーとなる。身長167センチと小柄だが「自分のプレーで勇気づけられるプレーヤーになりたい。小さくてもできるというところを見せたい」。卒論に取り組みながら、今月中旬のチーム合流に向けて、サッカー人生の新たな幕開けに胸を高鳴らせている。【保坂果那】

◆深井祐希(ふかい・ゆうき)1996年(平8)9月6日、札幌市生まれ。札幌前田小1年から前田サッカー少年団でサッカーを始める。札幌明園中では札幌U-15所属。北海道大谷室蘭では3年時に全国選手権出場。北海道教大岩見沢では全日本大学選手権4度、天皇杯2度出場。ポジションはセンターバック。高校、大学で主将を務めた。家族は両親と姉、兄。167センチ、64キロ。利き足は右。