ジュビロ磐田はホーム開幕戦で、昇格組の松本山雅FCに1-1で引き分けた。

0-1で迎えた後半26分、MF山田大記(30)のクロスを、途中出場のFW川又堅碁(29)が頭で合わせた。J1で8年ぶりの白星発進とはいかなかったが、最低限の勝ち点1をつかんだ。

貴重な同点弾を振り返ると、左サイドでDF高橋祥平(27)→MF上原力也(22)→山田とパスをつなぎ、クロスを供給している。山田は「相手がボールウォッチャーになる場面が多かった」と解説。相手の意識をボールに集中させたことで、川又も「マークを外すのが簡単だった」と振り返った。相手の弱点を見抜いた山田の「戦術眼」が際立った一撃だった。

山田は前半29分にも、上原の右クロスをダイレクトで合わせた。わずかにゴールの枠を外したが、アシスト以外にも決定機に絡んだ。「攻撃の組み立てに変化を加えている中で、みんなが考えてプレーしている。選手の組み合わせによっても意図的に(攻撃の)変化をつけられるメンバーがそろっているので、すごく楽しみ」と、手応えをにじませた。次節アウェー・サンフレッチェ広島戦でも、好プレーが期待できそうだ。【前田和哉】