J2アルビレックス新潟は4日、クラブハウス隣接のピッチで練習した。前夜3日に開かれたホームFC町田ゼルビア戦のメンバーから外れた右サイドハーフのMF戸嶋祥郎(23)が、ポジション奪還へ練習を開始した。昨季の第24節モンテディオ山形戦(7月21日)からシーズンを挟んで36試合守ってきた連続先発の定位置を、町田戦ではMF渡辺凌磨(22)に奪われた。しかも、決勝ゴールを決める活躍を見せつけられた。「あの場に立っていたい、と率直に感じた」。競争は激化する。

第6戦アウェー徳島ヴォルティス戦(3月30日)は、戸嶋のパスミスが失点の原因になった。途中交代して先発フル出場の連続記録も35試合でストップ。しかし、町田戦のスタンド観戦で感じるものは多かった。「ゴール、チャンスでのスタジアムの一体感。その中でプレーしていたことは素晴らしいと感じた」。

スタンド観戦は自分のプレーを見つめるキッカケにもなった。「ピッチの外で“気づき”があった。ゲームを追いながら、どうプレーすべきか。ゲームをリアルに追いながら、気づかされた」。この体験が今後の肥料。先発奪取へ、戸嶋の戦いはもう始まっている。【涌井幹雄】