ジュビロ磐田はホームでサンフレッチェ広島に0-2で敗れ、2試合連続の完封負けを喫した。主導権を握った前半を無得点で折り返すと、後半に2失点して力尽きた。これで、今季ワーストタイとなる6戦勝ちなし(1分け5敗)。フェルナンド・フベロ監督(45)就任後も2連敗となった。最下位のままで迎える残り9試合。J1残留への道のりは、より厳しさを増した。

磐田が、J1残留からまた1歩遠のいた。6戦ぶりの勝利を狙ったが、結果はホームで2試合連続の完封負けだった。0-2のまま突入した後半ロスタイムには、早々と帰路に就く観客の姿も目立つ。試合後、選手はスタンドに向かって頭を下げるしかなかった。

決定力不足が重くのしかかった。前半9分、MF荒木大吾(25)の左足シュートがポストを直撃した。同20分にはMFムサエフ(30)がGKとの1対1を防がれ、同30分にFW大久保嘉人(37)が放ったヘディングシュートも枠を外れた。

再三の決定機を逃すと、結果にも見放された。後半2分。ゴール前でパスをつながれると、最後は中央から狙い澄まされたシュートを決められた。同24分には自陣でボールを失った後、追加点を奪われ、万事休す。2点を返す時間も力も残っていなかった。

フベロ監督は「難しい状況であることは分かっている。まずは、1試合1試合、チームとして自信を持って、やれることをやり切るのみだと思う」と就任2試合目に臨んだ。言葉通り、この日は取り組んでいる「攻守の切り替え」で相手を上回り、前半の主導権を握った。攻撃でも、数多くのチャンスを作った。

ただ、これで今季ワーストに並ぶ6戦勝ちなし(1分け5敗)となった。当然、順位も最下位のまま変わるはずもない。J1残留を懸けた戦いは、残り9試合しかない。「惜しい」はいらない。【前田和哉】