J2アルビレックス新潟は第39節、アウェー栃木戦(11月3日、栃木県グリーンスタジアム)に向けた練習を30日、聖籠町のクラブハウス練習場で行った。

前節京都戦で3-1で勝利し、11位に浮上。J1参入プレーオフ圏内の6位岡山との勝ち点差を8とした。「とにかく勝ち続ける」とDF舞行龍ジェームズ(31)。プレーオフ進出のため、守備の要が敵地での無失点勝利を誓った。

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舞行龍は練習から体を張った。この日のゲーム形式の練習、ドリブルが持ち味のMFフランシスの突破を1対1で防ぐと、すぐにボールを前線に展開。切り替えの早いプレーをみせた。

8月の加入後、舞行龍が守備陣に求めたのは「声を掛け合うこと」だった。「声がなく、距離感も空いていた。基本的なことだが話し合いながらやることをチームに求めた」と当時を振り返る。新潟の今季総失点はリーグ12位の48だが、直近の5試合のうち3試合で無失点勝利。舞行龍は「指示もあり、いい距離感が生まれている」と手応えを感じている。

前節京都戦(27日)でみえた課題もチームで話し合った。抑え込んでいた相手攻撃陣に後半30分ごろからボールを支配され、後半36分に失点。その後も不用意にボールを失う場面があった。吉永一明監督(51)はミーティングで「ありえない失点」と反省を促した。

この試合でもセンターバックを務めていた舞行龍は「ボランチが前に出て、センターバックとの距離が空いたのが原因」と失点の場面を分析し、「すぐに修正できる」と前を向いた。

次戦、新潟は敗れればその時点でJ1参入プレーオフ進出が絶たれる可能性もある。一方、対戦相手の栃木は残留争いの渦中にいる。「負けられないのは、相手も同じ。まさしく戦いになる」と吉永監督。死闘に臨む覚悟を固めた。【山岸章利】