アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦(24日午後7時)の公式会見が23日、埼玉スタジアムで行われた。2年ぶり史上初3度目の優勝を狙う浦和レッズは、大槻毅監督(46)とFW興梠慎三(33)が出席した。

アルヒラル(サウジアラビア)との2年前と同一カードの再戦。9日に敵地リヤドで行われた第1戦は0-1で落としたが、大槻監督は「埼玉に帰ってきて試合ができることを、うれしく思う。少し気候も寒くなって我々も対応しなければならない季節になってきた中、大きな試合がある。高ぶるものがあるし、しっかり適応して強い気持ちで臨みたい」と抱負を語った。

質疑応答では、まず負傷者の有無について聞かれ、指揮官は「1戦目で出た選手に、けが人はいません。みんな元気です」と説明。さらに海外メディアから「槙野選手が負傷しているとの情報がある。本当か?」と確認されると、大槻監督は表情を変えることなく「いい情報を得ていると思います。けがをしていれば明日は出ないし、していなければ明日は出るでしょう。以上です」と即答した。

20~22日に行った3日連続の非公開練習については「非公開です。何も言うつもりはありません。すみません」。一方、この日の公式練習を異例の完全公開にし、サポーター約600人の激励を受けたことには「試合では、たくさんのものを背負って戦う。その前にサポーターの思いを背負いましょう、と選手には言った。非常に感謝している。大きな責任を感じることができたので、明日はさらに大きな責任を背負って、大きな試合を戦いたいと思います」と熱く語った。

この後、サウジアラビアなど中東メディアから挑発が続いた。「明日の決勝が今シーズン最も大事か、それともJ2に落ちないことが大事か」。大槻監督は「いつも、次の試合が大事だと話している。明日の試合に100%を尽くす。それだけです」。さらに「第1戦の公式会見では自信満々だったが、試合では特に何もできなかった。パフォーマンスだったのか?」。これに対しても「いつも会見では、しっかり話そうと思っている。大事なのは会見のパフォーマンスではなく試合のパフォーマンスだ」と返し、冷静を貫いた。

最後は試合の運び方について「コントロールとは抑制ではなく、どこで発動、爆発させるかが大事だと思っている」と勝負どころを見極め、逆転優勝を狙う考えを明かして会見を締めくくった。