セレッソ大阪が完敗し、3位以内の可能性が消滅した。中盤を支配されながら組織的な守備で勝機を探ったが、後半31分にヴィッセル神戸FW古橋に許した得点を最後まで返せなかった。シュート数は神戸の23本に対し、C大阪は8本だった。

FW柿谷曜一朗(29)は試合後、唯一の失点場面を悔しがった。「いろんな選手を警戒しないといけなかったのに、あそこは(マークが)緩くなってしまって。一瞬、集中力が切れた」。イニエスタ、山口、古橋の神戸が誇るホットラインを寸断できずに失点した。

柿谷は最初は左の2列目でプレー。後半途中から出場したMF清武が柿谷の位置に入り、柿谷は主に前線でゴールを狙ったが、今季3点目は生まれなかった。

「この2週間で練習したことを、もう少し多く出せればよかった。イニエスタとは同じプレーは無理。だからこそ意思統一できれば、それに勝るものが出てきたはず」

次節30日清水戦は今季ホーム最終戦となる。目標だった来季ACL出場となる3位以内は果たせなかったが、4位浮上を狙いたい。残り2試合で5位C大阪と4位川崎Fとの勝ち点は4差。自力では上回れない差になったが、仮に鹿島が3位以内で天皇杯に優勝すると、4位にACL出場権が回ってくる。「ホーム最終戦は今季の集大成にしたい」。柿谷はこの日の敗戦を受け入れた上で悲壮な決意を示した。