J2京都サンガFCは27日、DF増川隆洋(40)と来季の契約を更新しないと発表した。

増川は兵庫県出身。大商大から練習生をへて、03年にJ2のアビスパ福岡入り。191センチ、93キロの恵まれた体を最大限生かすため、MFからDFに転向し、05年から所属した名古屋グランパスでは、DF田中マルクス闘莉王とともに不動のセンターバックとして活躍し、10年の悲願のリーグ初制覇に大きく貢献した。

大型DFながら、足元の技術も高く、ビルドアップでも存在感を示した。クリーンな守りで、GK楢崎正剛、闘莉王、増川の3人で鉄壁のトリオも形成した。

日本代表には不思議と縁がなかったが、そのプレーは日本代表にもひけを取らず、事実、アジア・チャンピオンズリーグでのプレーぶりに注目したサウジアラビアの強豪クラブから、何度も引き抜きの話があったが、名古屋愛を貫き、J1で戦い続けた。

名古屋が大幅な若返りに舵を切り、13年に退団。14年から2季は神戸でプレー。16年にJ2だった札幌入りし昇格にも貢献。ただ、同年11月に左膝の大けがを負い、J1に昇格した札幌で17年はリーグ1試合の出場にとどまり、退団。18、18年はJ2京都でプレーし、再び闘莉王と同じユニホームを着たが、今季はプロ入り後17年目で初めてリーグ出場0試合に終わった。

J1通算289試合11得点、J2通算110試合6得点。

増川はクラブを通じ「このたび京都サンガを退団する事になりました。2年間、素晴らしい仲間とスタッフの皆さん、そしてスポンサー、ファン・サポーター、クラブに関わるすべての方々の温かい支えの中で、良い時間を過ごす事ができました。なかなか皆さまの期待に応えられたとは言いがたく、何かを残せたとも言えませんが、これから京都サンガがさらに団結して、良いステージで輝けることを祈っています。ありがとうございました!」とコメントした。