21日の天皇杯準決勝に臨むヴィッセル神戸が20日、神戸市内で非公開練習を行った。本拠地ノエスタに清水エスパルスを迎え撃つ大一番に向け、右足親指骨折の影響でJ1リーグ最後の2試合を欠場したMFアンドレス・イニエスタ(35)も練習に参加したもよう。現役引退を表明し、最後の試合になる可能性があるFWダビド・ビジャ(38)も姿を見せた。

ベルギー代表DFトーマス・フェルマーレン(34)は取材に応じた。コンディション不良で11月2日のJ1リーグ仙台戦を最後に戦列を離れていたセンターバックは「体調は問題ない。清水戦は大事な1試合になるので集中している」と先発出場へ意欲を示した。

神戸にとってはクラブ初タイトルを懸けた大会。天皇杯は00、17年度の過去2度準決勝に進出したが、いずれも敗退し、清水に勝てば初の決勝の舞台となる。

日本のカップ戦は10月23日の天皇杯準々決勝大分戦に出場するなど、雰囲気も理解したフェルマーレンは「どれだけ神戸にとって重要なタイトルかは聞いている。チームにとっては(今までの戦い方を)やり抜くことが大切」と話した。

同じく取材対応したトルステン・フィンク監督(52)は「勝てば決勝へのチケットを手に入れられる。みんなモチベーションは高い。J1のリーグ戦は終了しており(今後のことは)気にしないで戦え、お互いベストメンバーでいける」と説明した。FW小川慶治朗(27)も「勝てば新国立競技場で決勝ができる。どんなスタジアムか分かっていないが、こけら落としで注目されると思うのでモチベーションが高い」と初の決勝進出へ意気込んだ。