4年連続7度目出場の長崎総合科学大付が初戦で逆転負けした。前半8分にラッキーな形で主将のFW千葉翼(3年)が先制し、1-1の後半28分には1年生MF別府史雅(ふうが)が頭で勝ち越し点を奪ったが、残り4分からの2失点で試合をひっくり返された。

別府は「県予選が終わった後にメンバーに入れてもらった」と大胆起用を振り返り「頭でそらそうと思ったら、うまく入ってくれた」と期待に応えた。しかし、最後は相手の勢いにのみ込まれた。

無念の敗退となったが、小嶺忠敏監督(74)は「よく、ここまで来た」と3年生をたたえた。今年は新人戦が県16強、インターハイ予選がベスト8止まりと県内で勝てず。「指導歴50年の中で最も選手層が薄く、指導も難しくて時間がかかった。中学時代に有望だった選手がいたわけではなかったから。ただ、このチームどうなるんだろうと最初は思ったけど、寄り添って反復するうちに徐々に。(島原商、国見時代のような)厳しい練習はもうできないけど、何とか修正するのに半年かかったけど、ようやった」と笑顔になった。

一方、別府や途中出場のDF児玉勇翔といった1年生やGK梶原駿哉(2年)が大舞台を経験。小嶺監督は「GKの梶原は今日ミスが出たけど、来年の今ごろは完璧なプレーを見せてくれるでしょ。下級生は、いいものを持っている。質が高い。伸びしろはかなりあると思う」と来年以降に期待し、75歳になる2020年の指導と躍進を思い描いていた。