Jリーグの村井満チェアマン(60)は12日、都内で行ったJリーグ臨時理事会後に会見し、3月いっぱいの全公式戦延期を正式決定したと報告した。

4月3日再開を目指して、各クラブと協議していく。また約1500人のJリーガーに向けたビデオメッセージを、12日に配信する予定であることも明かした。

村井チェアマン(以下、村井)の一問一答は以下の通り。

 

-4月3日の再開について、3月25日をメドに判断する方針に変わりはないか

一定程度感染データの収束が仮に見られた場合、我々がそれに対して準備できているかが問われる。その準備ができているかの確認は、25日をメドに行う予定。19日に政府見解が新たに出る可能性がある。19日を中間ミーティングと決めていて、25日に3日以降の方針を決めるタイムラインを引いている。

 

-観客を動員した上での全試合実施について、4月3日再開が難しかった場合のタイムリミットは

3日に再開ならば予定通りの日程が消化できると想定しているが、これがギリギリのタイムリミットとは考えていない。場合によっては大きな大会方式の変更なく、日程調整でもう少し、4月中旬とか深いところまでいける可能性も残している。3日を過ぎたら無観客になります、というギリギリのラインではないと考えている。

 

-4月中旬まで再開を遅らせるという議論はなかったのか

4月半ばであれば(再開)OKというのが確かでもない。いくつか表に出ているメッセージと言葉をつなぎあわせると、ひとつが春休み明けのタイミングかなと思っていたので、まずタイムラインを決めて準備しようということ。

 

-3月活動ができない中で、財務体制が脆弱(ぜいじゃく)なクラブからの問い合わせなどは

現時点では、キャッシュポジションで危機的状況は上がっていないが、モニターは続けていくつもり。例えばリーグからの配分金を前倒しして支給できるような運用ルールの規定改定も進めている。お客様に安全なスタジアムを確保することが最大のプライオリティー。それ以外にも集客施策などいろんなことをプランニングしてきたが、それも含めてもう一度やり直すつもり。

 

-今年から、スタジアム来場者数やDAZN(ダ・ゾーン)視聴者数に応じて各クラブに配分する「ファン指標配分金」が新設されたが、その取り扱いはどうなるのか

内容的には抜本的に見直すつもり。1年かけて起案してきたことを、1週間、2週間で変えてしまう可能性もある。

 

-選手から感染者が出た場合、名前を公表するか

細かいレベルまでプロトコールを作成している。関係者のプライバシーを守る観点があるので、氏名公表などについてはまだ決めていないが、近日中に整理する予定。