2年生ながらサッカーJ2モンテディオ山形入りする尚志(福島)FW阿部要門は16日、入団会見を行った。

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尚志FW阿部要門(かなと)は同校で会見した。異例ともいえる2年生でのJ2山形との契約に「驚いたと同時にうれしかった」と初々しい笑顔を見せた。

185センチ、79キロの大型FWは、昨年の全国総体でも3ゴール。昨年9月から2度、山形の練習に参加した。「大きいのにスピードがあって俊敏。プロの中に入ると、高校でやれていたプレーができなくなることが多いが、彼はできていた」と高山明泰強化部長(44)は評価。「他のクラブの目に入る前に」とスピードオファーとなった。

21年シーズンからの加入を前倒しして、在学しながらプレー可能な特別指定選手への登録も視野に入れる。自らも習志野高時代に飛び級でユース代表、順大時代にもU-21代表でバルセロナ五輪予選を戦った同校の仲村浩二監督(49)も「五輪予選では3学年上の沢登さん(元清水)とかと一緒にプレーできた。そういう機会があれば行った方がいい。選手権予選決勝と重なっても、送り出すと思います」と後押しを約束した。

今年鹿島入りした1年上のFW染野から「細かい部分の技術とか、苦手なプレーを克服しないとすぐに消えてしまうぞ」と辛口のエールをもらった。山形には同校の先輩、FW山岸もいる。「いつか一緒に試合に出て活躍したい」と競演を目指す。目標はノルウェー代表の194センチFWハーランド(ドルトムント)、190センチのベルギー代表FWルカク(インテル)。「体格を生かして、パワー系のFWになりたい。いつかは海外を目指したい」と、大きな夢とともにプロの世界に飛び込む。【野上伸悟】

◆阿部要門(あべ・かなと)2002年(平14)4月3日、福島市出身。3歳で茨城・水戸に転居し、小4から福島に戻る。幼稚園年中からサッカーを始め、小4から蓬莱FC、中学時代は福島ユナイテッドFCU-15。50メートル走6秒1。高校でのスポーツテストは満点。利き足は右。185センチ、79キロ。家族は両親と兄2人、姉。要門の名は「壮大なイメージと、完璧な画数から」(両親)。