浦和レッズの立花洋一社長が10日、ウェブ会見に臨んでクラブの経営状況を説明し、新型コロナウイルスの影響で今季は約10億円前後の赤字になるとの現状を明かした。7月4日からJ1が今季再開が決まり、最初の数試合が無観客になることを受けて同日、シーズンチケットの払い戻しを発表。昨季の約82億円だった総収入が現状で20億円ほど減収するとし「現状では10億円前後の赤字が可能性としてある」と説明した。

総支出抑制のため、立花社長ら役員報酬は7月から15%カットの方針。さらにクラブ職員にも一時金削減をお願いする意向も示した。なおチームの選手、監督らコーチングスタッフなど現場の給与削減について「なるべく固定費に手をつけない」との方向性から交渉はしていないという。

立花社長は「クラブの社員に今の状況を説明し、努力して頑張ろうと話した内容は選手とも共有している。今までも選手にはさまざまな協力をしてもらい、浦和レッズとして新しい取り組みができている。選手の協力には頭が下がる思い。今季は引き続きやってほしいとお願いしている」と説明。ピッチ内外で選手たちの活動機会を増やしていく方向だ。

またJリーグ実行委員会でサポーターの横断幕掲出を最後まで強く要請していたことも明かした。最終的には9日の実行委員会で禁止が決定したものの「無観客であっても、今でも横断幕を掲げたいと思っている。(別の)アイデアが出ているのでインパクトをあることをやって、サポーターの気持ちを盛り上げていきたい」と強い決意を口にしていた。