J1川崎フロンターレの鬼木達監督(46)が18日の練習後、オンライン上で取材に応じた。15日には、7月4日のJ1再開後の日程が発表され、川崎Fは鹿島アントラーズ戦(等々力)でリスタートを切る。鹿島はザーゴ新監督となってから公式戦未勝利だが、鬼木監督は隙を見せずにV奪還への道筋を作っていく決意を示した。

指揮官は冷静沈着だった。再開後初戦の相手鹿島は、新型コロナウイルスの感染拡大でJリーグが中断するまでの公式戦では、勝ち星を得られていない。それでも鬼木監督は「新しい監督になって、新しいサッカーにチャレンジしているチーム。この期間をへて、確実によくなってくるだろうなと思う」と、警戒レベルを高水準に保った。「鹿島は鹿島で変わらない。気持ちのぶつかり合いになる。そういうところを大事にしたい」と力を込めた。

過密日程にも「ACLも含めたら、そういう日程でやってきた。1戦必勝は変わらない」と動じない。「ターンオーバーとかも考えないといけないが、それ優先でやるというより、目の前の1試合1試合を戦いながらというスタンスは変わらない」。新型コロナ禍の難局でも、築きあげてきたフロンターレのスタンスで戦い抜く信念を強調した。

リハビリ中のMF中村に続き、15日にはFW小林が右膝関節内遊離体の除去手術により離脱となった。鬼木監督は「今までチームを引っ張ってきてくれた2人」と存在の大きさをあらためて認識しつつ「主将になった彰悟(谷口)も含め僚太(大島)、最年長アキ(家長)、練習後とか話をしたりしたり選手間でのミーティングが今週は増えていた」と、自覚を持って準備を進める選手たちの頼もしさに目を細めた。

全体練習再開後、練習試合は現在2戦2勝で、8得点無失点。「まだまだ失点は0だけど、ピンチがないわけではない。もう少し迫力ある守備にもっていければと思っている」と課題を見いだしたうえで「すごく前向きに取り組んでくれているので、(全体練習を)始めたときより良い形で結果がでている」と、うなずいた。来るべき再開の時まで、満足することなく万全を追求する。【浜本卓也】