横浜F・マリノスは元日本代表MF天野純(28)が復帰後初ゴールを含む2得点の活躍をみせ、今季初勝利を挙げた。

1点ビハインドの後半18分に3選手交代の1人として投入された直後の同21分。風上であることや、前に出るGKの位置も見定め、左サイドから左足で同点のミドルシュートを決めた。

続く32分にはペナルティーエリア内でボールを受けると軽やかなタッチでDF2人をかわし、またも左足でネットを揺らして勝ち越し。「2点目は今まであまりない形。成長もみせられたかな」。直後に同点とされたが最後までボランチとして攻撃を引っ張り、終了間際の決勝点につなげた。

昨夏に初の海外挑戦としてベルギー2部ロケレンに期限付き移籍したが、4月下旬に同クラブが経営難で破産宣告を受け、無念の復帰。「こんなに早く帰ってくるつもりではなかった」と複雑な気持ちも明かしたが、昨季チームの一員として味わえなかったJ1制覇を再び実現するべく気持ちを切り替えた。

前節ではトップ下で先発、この日はボランチと、競争激しい中盤のキーマンとして指揮官の期待も大きい。2連覇へ向け、王者に頼もしい司令塔が帰ってきた。【松尾幸之介】