プレナスなでしこリーグのINAC神戸に期限付き移籍で加入したMF川澄奈穂美(34)が17日、神戸への愛情を明かした。大阪市内で記者会見に出席。INACとは12月末まで約4カ月半の契約で、21年は米国のスカイブルーに戻ることが基本線となっている。

川澄は会見でユーモアを交えながら移籍を決断した理由、リーグ戦で7年ぶりの優勝を目指すクラブの印象などを語った。

-移籍にあたり、心に残った言葉は

川澄 今回の加入にあたり、印象に残っている決め手となった言葉は「神戸に来れば、おいしいものがたくさんあるよ」…。とは、おっしゃっていないですよね(笑い)。自分自身は今季、アメリカでプレーする気持ちでいました。ただ、コロナの状況になって、アメリカのリーグは7月の1カ月間で終わってしまって…。後期の公式戦がない状況の中で、来季もスカイブルーとの契約が残っているので、チームに残ってトレーニングをするのも選択肢の1つでした。

自分の中ではコンディションも良かったですし「もう1歩レベルアップできるように、試合の出場機会を確保したいな」っていう気持ちがすごく強かったです。今季、最初にオファーをくださったINACが、まず始めに頭に浮かびました。ただ、コロナ禍でスポンサーさん、ファンの方がすごく難しい状況の中で「タダでもいいから入ります」とは、さすがにプロ選手として言えない。

その辺のところがすごく難しいと重々承知していたけれど、クリアにしてくださって、受け入れる態勢を作ろうっていう熱意がすごく伝わってきました。そういった姿勢を拝見して「やっぱりこのチームでプレーしたい」と思いました。

-INACは過去に優勝を経験した選手が、少なくなってきている

川澄 もちろん年月が流れれば、自分の立ち位置も変わってきます。私はINACで先輩方に引っ張っていただいて、成長してこられたと思っています。今は自分が経験の多い立場の選手になってきているので、その辺はしっかりと伝えていかないといけない。

(INACについて)やっぱり「うまい選手がすごく多いな」っていう印象はあるんですが、うまいだけで終わって欲しくないというのはすごくあります。自分自身、筋力があるとか、うまいというタイプじゃないですけれど「そこをどう補ってきたか」っていうのは、一つ伝えられる部分だと思います。その辺はしっかりと若い選手に限らず、同世代の選手も含めて、みんなでいいチームになれるように。自分自身がいい刺激を入れられるように、頑張りたいと思います。

-本日から練習に合流した

川澄 今日のトレーニングはリカバリー組でした。リカバリーは軽すぎるので、スプリントも入れたりしたメニューでした。水曜日(19日)から本格的に、次の試合(23日、浦和戦)に向けて、チームトレーニングに入ります。(7月31日に帰国してから)隔離の2週間の間も、自分でトレーニングをしていました。

ただ、地元のどこかのチームで「一緒にボール蹴らせて」と言えれば良かったけれど、自宅にすっといたので。それでも(スカイブルーの拠点の)ニュージャージーで(春は)2カ月半隔離生活していたので、その時と同じような感じで、人が少ない時に外を走ったり…。家の中でもできるトレーニングは意外と多いので。次の日に歩くのが、しんどいぐらいにはできました。ただ、やっぱり周りと合わせるのは、実際にボールを蹴って、ピッチに立ってやらないとできないことです。

そこは水曜日から実際に練習に入って「どんな感じなるのかな」っていうのは、自分自身でも感じながらやりたいです。そりゃあもちろん、できれば(フィットは)早ければ早いほど、いいと思っています。長く一緒にやってきた仲間がいるので、そこまで心配はしていません。

-神戸で特に何を食べたい

川澄 とにかく肉が好きなので、神戸ビーフは絶対に食べたいと思います!