東京ヴェルディがジュビロ磐田を3-2で下し、今季のホーム初勝利を挙げた。FW木村勇大が決勝点を含む2ゴールと大活躍した。

J1のホーム戦で勝利するのは2008年(平20)10月18日の大宮アルディージャ戦以来、15年6カ月18日(5679日)ぶり。今季初の連勝となり、これで9試合負けなし(3勝6分け)と上昇機運に乗っている。

前半33分、左CKからDF千田海斗が頭で折り返したボールが磐田MF松本昌也の手に当たり、ハンド。このPKを同35分、FW染野唯月が冷静にゴール左に決めた。エースの今季4点目で先制した。

続けて前半41分、左CKから翁長聖がゴール前に送ったボールを染野がヘディングシュート。磐田GK川島永嗣がセーブしし、こぼれたところをFW木村勇大が右足で蹴り込んだ。木村は2試合連続のゴールで今季4点目。前半で幸先良く2点をリードした。

後半は磐田が反撃に出た。10分、クロスボールのクリアが小さくなったところをFWマテウス・ペイショットが拾い右足でゴール。1点差とした。

押し込まれる状況が長くなったことで、直後に東京VはMF見木友哉に代えてDF宮原和也を右サイドバックへ。ユーティリティ性の高いDF翁長聖を左MFへポジションを変えた。

後半21分、磐田が追いついた。FWジャーメイン良が右サイドのMFブルーノ・ジョゼへ展開。縦へ持ち出しクロスボールが入る、そこへ再びジャーメインが飛び込みヘディングシュート。これが決まり2-2の同点となった。

このプレーでジャーメインと競り合った東京VのDF林尚輝が頭を強打。途中交代を余儀なくされ、DF山田裕翔が投入された。同時に翁長に代わり、FW山見大登も投入。勝ち越し点を狙い、両チームの動きが激しくなった。

後半32分、磐田がゴール前へ押し込む。ゴール前でブロックに入った東京VのDF千田体に当たり、ボールが落ちた。磐田の選手たちはハンドをアピール。VARチェックも入った。主審のインフィールドレビューでPKが宣告される。磐田は絶好の勝ち越しのチャンスを迎えた。しかし後半36分、ジャーメインのキックはゴール左外へ。痛恨のキックミスとなった。

後半41分、東京Vがゴール前の守りから前方へ縦パス。木村が抜け出したところを磐田DFリカルド・グラッサが倒してファウル。レッドカードが出た。

終盤に1人少なくなった磐田に対し、東京Vは敵陣に押し込み攻勢をかける。アデショナルタイムは13分。数的優位を生かしてボールを動かし、波状攻撃を仕掛ける。

そして後半53分、左サイドから染野が中央のMF森田晃樹へパス、森田は左前方へ抜ける木村にスルーパスを送る。木村は短く縦にドリブルで持ち込み左足シュート。これがGK川島の体に当たりながらゴールイン。3-2。土壇場で決勝点が飛び出した。1万8959人の観衆の会場は、大歓声に包まれた。

【動画】東京V木村勇大、後半アディショナルタイムに劇的決勝ゴール!味スタ歓喜に沸く