日本代表のエース川村怜(31)の2戦5ゴールの活躍で、パペレシアル品川(東京)が準決勝ラウンド1位進出を決めた。

たまハッサーズ(東京)とのトップ決戦。開始直後の前半2分だった。川村は自陣ゴール前で同じ日本代表・黒田智成(42)のボールをインターセプトすると、そのままドリブルで左サイドを駆け上がった。相手ゴールまで6メートル。DF2人に囲まれながら右足アウトサイドで放ったシュートがネットを揺らした。同11分にもFKのチャンスから再び右足で決め、勝利を大きくたぐり寄せた。

「初戦は実は緊張していて、久々の実戦だったので…。試合を経験できていろいろな人に感謝したいし、この2試合、チームとしても個人としてもいい戦いができたし、次に続けていきたいと思います」

新型コロナウイルスの影響で初出場初優勝を飾った2月のクラブチーム選手権以来の公式戦。ただ、言葉とは裏腹にソイエ葛飾(東京)との初戦ではピッチを走る感触を楽しむかのようにハットトリック。2戦5ゴール、チーム全得点をマークして品川会場MVPにも輝いた。

準決勝、決勝ラウンドは来年1~2月。そして、夏には1年延期された東京パラリンピックが予定される。開催国枠で初出場ながらメダル獲得を目指す日本代表のエース、主将としても重責担う川村は、そのプレーのように軽快に、かつ力強く言った。

「東京五輪・パラリンピックが無事に開催されて、僕がその大会の主人公になれるように2021年もトップを走り続けたい。そのための準備をしていきたい」

なお、この日の品川会場で1次ラウンドは終了し、ワイルドカード(得失点差)でたまハッサーズの準決勝ラウンド進出も決まった。

◆第1試合

パペレシアル品川(東京) 3-1(前半2-0) ソイエ葛飾(東京)

▽得点者【品】川村怜3【葛】田村友一

◆第2試合

たまハッサーズ(東京) 1-0(前1-0) buen cambio yokohama(神奈川)

▽得点者【た】黒田智成

◆第3試合

buen cambio yokohama 1-0(前半1-0) ソイエ葛飾

▽得点者【y】中村駿介

◆第4試合

パペレシアル品川 2-0(前半2-0) たまハッザーズ

▽得点者【品】川村怜2 

◆アクサ×KPMG 2020カップ 新型コロナウイルス禍で中止された日本選手権とクラブチーム選手権の代替として今年度限定で開催されている全国大会。参加15チームを全国5会場に分けて1次ラウンドを実施。勝ち上がった8チーム(各会場首位チームとワイルドカード3チーム)が来年1~2月に2会場に分かれて準決勝ラウンドを戦い、さらに各上位2チームが決勝ラウンドに進出する。

◆準決勝ラウンド進出チーム 

▽各会場1位 兵庫サムライスターズ、A-pfeile広島BFC、埼玉T.Wings、コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ(宮城)、パペレシアル品川(東京)

▽ワイルドカード ラッキーストライカーズ福岡、free bird mejirodai(東京)、たまハッサーズ(同)