静岡県勢2校が、そろって全国切符を手にした。全国2連覇を目指す藤枝順心は帝京大可児(岐阜)に8-0で圧勝し、17大会連続17度目の全国大会(来年1月3日開幕、兵庫)出場を決めた。DF宮本仁奈(3年)が3得点に絡む活躍で、チームをけん引した。常葉大橘は神村学園伊賀分校(三重)に2-0で快勝し、2大会連続12度目の大舞台へ。両校による決勝は、15日に行われる。

藤枝順心の宮本が、攻守の要として機能した。前半4分、左CKからのボールに頭で合わせると、味方に触れて先制点につながった。2点リードの同28分には、再び左CKを頭でたたきこみ、県大会から4試合連続となる得点を決めた。「人がたくさんいたが、押しのけて合わせることができました」と振り返った。

本職の守備では、センターバックとして最終ラインを統率。中盤裏へのボールにもいち早くカバーに入り、相手にシュートを1本も打たせなかった。それでも「まだ隙がある。みんなで埋めていかないと」と気を引き締めた。全国出場を決め「これでチームも勢いに乗れると思う」と自信を見せる。ただ、得点力をチームの課題に挙げ、「全体でもっとシュートの精度を上げていきたい」と先を見据えた。主力選手として前回の全国制覇を経験したからこそ、さらなるレベルアップの必要性を訴えた。【河合萌彦】