川崎フロンターレが、史上最速となる4試合を残しての2年ぶり3度目Vを決めた。終盤は足踏みしたが、シーズン中に10連勝と12連勝を達成するなど、圧倒的な強さで数々の記録を打ち立てた。

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川崎Fは今季リーグ最多の79得点を挙げた。1試合平均得点は2・63点で、年間優勝チームとしては05年のG大阪が記録した2・41点(34試合82得点)を現時点で上回っている。79得点のうち途中出場選手のゴールは24点を数え、年間52試合と試合数が多かった95年の名古屋がマークした過去最多21点を更新した。

95年の名古屋(3位)はアーセナルなどでも指揮した名将ベンゲル監督の下、途中出場だけで9ゴールのFW森山泰行らが活躍。今季の川崎Fは新型コロナウイルスの影響で交代枠が従来の3人から5人に増えたとはいえ、今季2番目に多い横浜の計13点を10点も上回る。増えた交代枠を最大限に生かすと同時に選手層の厚さも示したと言える。

前半の得点数は昨季27、今季29点と大差はなかったが、ベンチスタートの選手が結果を残し、後半の得点数は昨季30点→今季50点に増加。前半をリードして折り返した試合は17勝1分けと高勝率で、昨季1度もなかった逆転勝ちは今季5度。試合終盤に勝負強さを発揮し、史上最速となる4試合を残して優勝を決めた。(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)