ドーハで集中開催中のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)は13日、蔚山(韓国)-ヴィッセル神戸の準決勝が行われる。試合前日の12日は公式会見が開かれ、日本勢唯一の勝ち残りとなった神戸三浦淳寛監督(46)が出席した。

「挑戦者の気持ちで、クラブ全体で戦いたい。この大会に懸ける思いは、どのクラブにも負けていない」

アジアNO・1をクラブのスローガンに掲げる神戸が、目標達成へあと2勝に迫った。蔚山は8年ぶりの優勝を狙う強豪だが、勢いは神戸にもある。

注目は10日の水原(韓国)との準々決勝の延長後半途中から出場したMFアンドレス・イニエスタの状態だ。右太ももの故障は深刻で、満足に走れず、PK戦でシュートを決めたものの苦痛で表情をゆがめる場面があった。さらにチーム全体も120分を戦い抜き、疲労度は極限に達している。

指揮官は「(けが人が出て)影響しないといったらうそになる。ただ覚悟してきたし、当然ながら本気でぶつかりあえば、けが人がでる可能性はある。ここからはチームの総力戦」とコメント。

イニエスタは中2日で迎える今回、ベンチ入りはしても、再びPK戦など特別な状況が訪れない限りはプレーはできないとみられる。

選手代表で会見に加わったDF酒井高徳(29)は「自分は海外の選手と試合するのは、他の選手より経験があると自負しているし、ピッチで表現するのはプレー以外は難しい」と、背中で仲間を引っ張る覚悟を示した。

準決勝を突破すれば、19日の決勝では既に西地区を勝ち抜いたペルセポリス(イラン)が待ち構えている。