北海道コンサドーレ札幌は浦和レッズを2-0で下し、3年ぶりに最終戦を白星で締めくくった。

今季リーグ戦は10勝9分け15敗の12位。18年就任のミハイロ・ペトロビッチ監督(63)体制では最低順位も、MF駒井善成(28)、大卒新人DF田中駿汰(23)のゴールで来季につなげた。

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苦しんだシーズンの最後を白星で飾った。2-0で浦和を下し、ピッチ上の選手たちはベンチの仲間と笑顔で抱き合った。ペトロビッチ監督は「(今季は)なかなか結果に反映できなかったが、来季に向けていい兆候、チームが成長した証しを示せた」。2桁10勝で今季を締めくくった。

後半7分に昨季を故障で棒に振ったMF駒井の今季4号で先制すると、プロ1年目のDF田中が試合終了間際に追加点。「自信をもって振り抜けば入ると思った」。それでもCBやボランチで今季31試合に出場した若手DFは、最終戦の勝利にも「はがゆいシーズンだった」と悔しがった。

コロナ禍でリーグ中断。再開後も中2日、中3日で次の試合が控える過密日程に、複数回のキャンプ実施。今季途中にはGKク、FW鈴木ら主力が海外に移籍した。9戦連続で勝てない時期もあったが同監督は「チームは新しい戦術を取り入れ、公式戦で1試合1試合チャレンジしてきた」と歩みを止めなかった。

守備改革や若手起用を継続し、王者川崎フロンターレにJリーグ戦初勝利や外国人監督初のJ1通算200勝など歴史的勝利を刻んだ。ペトロビッチ監督は「今季これをやりきったことで大きく成長した」。就任3年目で過去最低順位だった悔しさは来季、必ず返す。【浅水友輝】

▽後半32分から現役最後のピッチに立ったMF早坂 感謝しかない。自分が好きだったことを幸いなことに仕事にできて、多くの人に応援してもらった。感謝を伝えたい。

▽18年の札幌移籍後初めて埼玉スタジアムで古巣と戦ったMF駒井 やっぱりスタジアムの雰囲気は最高。今季の成績自体は振るわず、来季しっかり上位に食い込めるようにしたい。