なでしこリーグの強豪INAC神戸レオネッサは13日、DF鮫島彩(33)ら3選手が、21-22年シーズンから大宮アルディージャVENTUS(ベントス)に完全移籍すると発表した。

女子日本代表「なでしこジャパン」メンバーの鮫島は、11年女子ワールドカップ(W杯)で世界一に輝き、12年ロンドン五輪でも銀メダル獲得に貢献。主に左サイドバックとして活躍し、昨年も代表合宿に招集されていた。INAC神戸には15年から6年間在籍し、高い人気を誇っていた。

INAC神戸と同様に、鮫島の移籍先となる大宮は、今年9月開幕の国内女子初のプロリーグ「WEリーグ」への加入が決まっており、トータルアドバイザー兼総監督には、前なでしこジャパン監督の佐々木則夫氏の就任が発表されたばかりだった。

鮫島はクラブを通じて「クラブのタイトル獲得に全く貢献することができなかったことに自分の無力さを痛切に感じています。これからは女子サッカー界をINAC神戸と共に盛り上げていけるように、大宮の地から私なりに精いっぱい努めていきたいと思います」などとコメントした。

同様にINAC神戸の主力で、代表経験のあるMF仲田歩夢(27)とGKスタンボー華(22)も大宮への完全移籍が発表された。前日12日には、INAC神戸育成組織のINAC東京でテクニカルコーチを務めた元代表FWの大野忍氏(36)も退任し、大宮のコーチ就任が決まっていた。

WEリーグ発足により各クラブの強化が活発になっており、鮫島らの今回の大量移籍が、国内の勢力地図を変える契機になるかもしれない。

一方でINAC神戸はこの日、FW田中美南(26)らその他主力の残留も発表している。