前回大会優勝の藤枝東が、3連覇に向けて順当に2回戦を突破した。浜松湖東に5-0。FW井藤璃人(りひと、1年)が、前半だけの出場で先制点を含む2得点と活躍。チームを快勝に導いた。3回戦8試合は14日に行われる。

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藤枝東FW井藤が、存在感を示した。前半13分、左クロスに反応。中央で相手DFを振り切り、頭で先制のネットを揺らした。2-0とした同28分にも、こぼれ球を押し込んで貴重な追加点をマーク。5得点快勝の原動力となった1年生は「1点目はうまく相手の前に入れたし、2点目のこぼれ球も常に狙っていた」と、狙い通りの2発に胸を張った。

昨秋の県選手権はメンバー外だった。それでも、昨年12月の全国ルーキーリーグ(U-16)で5試合4得点と活躍。得点王に輝き、出場機会をつかんだ。今大会も、これで2戦3発と好調を維持。小林公平監督(36)から「得点感覚に優れている」と評価され、定位置獲得へ猛アピールを続けている。

3回戦では、昨秋の県選手権準優勝の東海大静岡翔洋と対する。井藤は「まだまだ点を取れる部分があった。大会を通してもっと成長して、チームを優勝に導きたい。総体、選手権にも良い形でつなげたい」と、気を引き締めた。名前の璃人は、ドイツ語で光を意味する言葉から「キラキラ輝く人になるように」と名付けられた。目標の頂点まであと4勝。まだまだ光り輝く。【前田和哉】