191センチの大型センターバック(CB)は伸びしろ無限大だ。特別指定選手として昨季6試合に出場したJ1ベガルタ仙台DFアピアタウィア久(22=流通経大)は「スタメン定着」を一番の目標に掲げる。同選手含め190センチ台のJ1DFは6人と希少な存在。唯一無二の高さを生かし、守備強化への即戦力となる。

プレースタイルが似ているというDFシマオ・マテに教えを請う。「CBとしてのアドバイスをもらい、勉強になっている。インターセプトするタイミング、クリアのコツ、裏の対応とかいろいろ聞かせてもらいました」。昨季ともに先発したのは4試合。今季はさらに多くの「師弟コンビ」が見られそうだ。

アピアタウィアの代名詞はヘディングでのはね返し、対人の強さ、スピードと持ち前の身体能力を生かしたプレー。一方、課題は持久力やセットプレーからの得点力で「武器を伸ばすのもそうだし、短所も伸ばしてひと回りもふた回りも成長したい」。首脳陣、強化部の期待は大きく、1年目から背番号「5」を託された。「ルーキーで5番は本当にありがたいことなので、5番に恥じぬプレーをしたい」と結果で恩返しする。

中学では2、3年時に身長が計30センチ伸びたものの、成長痛に悩まされ、サッカーが全くできない時期もあった。高校時代は無名。それでも名門の流通経大でめきめきと実力をつけた。遅咲きの大器が「仙台の壁」となり、相手攻撃陣に立ちはだかる。【山田愛斗】

◆アピアタウィア久(ひさし)1998年(平10)10月18日生まれ、愛知県出身。東邦(愛知)、流通経大を経て新加入。特別指定選手としてJ1通算6試合0得点。U-21日本代表にも選出。ゲーム好きでサッカーゲーム「FIFA」などをプレー。愛称「アピ」。191センチ、83キロ。背番号5。