高卒3年目のJ1ベガルタ仙台DF照山颯人(20)が複数失点で苦しむ守備陣の救世主になる。2次キャンプ中(2月)の練習試合で左足ふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)を負傷。打撲から肉離れし、開幕に間に合わなかった。今週からボールを使ったトレーニングを開始し、17日は対人練習を回避しながら調整。27日のルヴァン杯ホーム清水戦での復帰に照準を合わせている。

悔しい負傷となった。3次キャンプ直前まで順調にメニューをこなし、1、2年目よりも体のケアに重点を置いていたが、開幕まで約2週間のタイミングで離脱。治療、リハビリに専念した。「体の調子もプレーも良かったし、開幕スタメンを狙っていたので、本当にもったいない感じでした」と悔しさが残った。それでも負傷から約1カ月後に合流。「思ったよりも早く回復して、足も体もいい状態」と完全復活は近い。

仙台は開幕4試合で14失点し、守備立て直しが急務であり「早くチームの力になりたい思いが強かった」と照山。この日はホームG大阪戦が予定されていたが、相手の選手、スタッフに新型コロナウイルス陽性者が出て中止に。次戦は21日のアウェー東京戦だ。そこには間に合わない見込みだが「DFとして無失点でチームを勝たせられるようになって、ルヴァンだけでなくリーグでも活躍したい」。若きセンターバックが最終ライン再建へ存在感を放つ。【山田愛斗】

○…DF吉野が東京戦での今季初勝利に向けてチーム一丸を強調した。ここまで開幕4試合すべて先発し、センターバック、ボランチの両ポジションでプレー。「一つ勝てばチームの雰囲気や流れは全然変わる。チームが1つにまとまり、勝ちに貪欲になりたい」。複数失点での敗戦が続いているが、今度こそ悪い流れを断ち切る。