J2初挑戦のブラウブリッツ秋田は連敗せず、価値ある勝ち点1を積み上げた。今季ホーム2戦目は大宮アルディージャとスコアレスドロー。前節4日のアウェー松本山雅FC戦で3失点逆転負けを喫したが、引きずらずに守備を立て直した。両チームともにシュート本数4本ずつと我慢比べの展開。ゴールこそ奪えなかったものの、秋田にとって自信を深める1戦になった。

体を張った守備で今季4度目の無失点につなげた。前半8分、ペナルティーエリア内での相手シュートは、DF鈴木がスライディングでブロック。同9分にも立て続けにピンチを招いたが、GK田中の好セーブでゴールを死守した。試合を通してセカンドボール回収にてこずり、押し込まれる時間帯はあったものの、攻撃の選手も含めて厳しい寄せを見せて、相手に自由を与えなかった。

全試合で先発出場するボランチのMF稲葉修土(27)は「守備の場面では本当に危ない決定機はなかったし、最後のところで全員が体を張って守れたので、継続していきたい」。引き分けという結果には「勝ち点3を毎試合取れればそれ以上のことはないが、大宮さんはJ1でもやってきたクラブ。全員で守って秋田らしく戦い、勝ち点1を取れたのはポジティブな材料」と手応えを示した。

秋田はJ2初年度にもかかわらず、ここまでの7試合で3勝2分け2敗と上々のスタートを切った。難敵大宮から勝ち点を奪い、吉田監督は「覚悟ある継続ほど価値あるものはない。続けることが大事だと思います」。次節は17日、ホームでモンテディオ山形との隣県対決だ。東北日本海側の最強をかけた「奥羽本戦」と銘打たれた一戦。J1経験もある「先輩」の胸を借りながら全力で勝ち点3を奪いにいく。【山田愛斗】