開幕から極度の不振が続いていたG大阪は14日、就任4年目だった宮本恒靖監督(44)の契約解除を発表した。事実上の解任。後任は経験のある日本人監督を探しており、当面は強化アカデミー部長の松波正信氏(46)が兼務で暫定的に監督を務め、16日ホーム浦和戦が初陣になる。

開幕から1勝4分け5敗のJ2自動降格圏18位に沈み、オンライン会見した小野忠史社長(59)は「結果的に改善が見受けられなかった」と説明。特に10試合で総得点わずか3という攻撃力の著しい欠如が解任の決定打になった。「私の中では10試合で(判断は)全然早いという考えはない」と言い切った。

昨季は広島で15得点のFWレアンドロ・ペレイラら強力な外国籍4選手を補強し、日本代表級を含めて屈指の選手層を誇る。3月に新型コロナウイルスに選手ら計8人が感染し、活動休止があったとはいえ、宮本体制を支持する理由にはならなかったという。

会見に同席した和田昌裕取締役強化アカデミー担当兼普及部長(56)は、宮本監督が毎試合、多くの選手を入れ替えて一向に連係が上向かなかったことに言及し、松波監督には「まず11人を選んでいくこと」と注文をつけたという。

18年途中にレビークルピ監督の解任を受け、急きょ内部昇格した宮本監督は9位、7位、2位と躍進させてきた。元日本代表DFでレジェンドOBに対し、小野社長は「将来2度目の監督の可能性もある」と、惜別の言葉も忘れなかった。【横田和幸】

◆宮本恒靖◆ みやもと・つねやす。1977年(昭52)2月7日、大阪・富田林市生まれ。G大阪ユース育ちで05年J1初制覇に貢献、06-07年オーストリア1部ザルツブルク移籍。09年神戸で日本復帰し、11年限りで引退。W杯は02、06年大会に出場するなど国際Aマッチ通算71試合3得点、J1通算337試合8得点。176センチ、72キロ

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