サッカー男子決勝は、旭川実が札幌大谷に1-0で競り勝ち、12年以来9年ぶりの優勝を飾った。昨秋の全国選手権道予選は同じ相手に0-1で敗れており、雪辱を果たした。男子は旭川実と準優勝の札幌大谷が全国切符獲得した。

旭川実が地区予選から全8試合無失点で頂点に返り咲いた。0-0の後半10分、GK関蓮楠(3年)からのロングキックにMF西條葵(3年)が走り込み、左サイドから右足で流し込み先制。この1点を守り抜き、勝利につなげた。決勝点の西條は「去年の選手権道予選は悔しい思いで見ていた。絶対に勝つという気持ちが結果につながってうれしい」と振り返った。

昨年の全国選手権道予選決勝はミドルシュート1本に泣いた。ベンチ脇でのサポート要員だった主将のDF中村大剛(3年)は「相手が喜ぶ姿を見て本当に悔しかった。それ以来、いつもより1歩前に出ることを意識してやってきた。取り組みが結果につながりうれしい」と振り返った。

今大会開幕前最後の公式戦だったプリンスリーグ北海道大谷室蘭戦は2-5と大量失点。富居徹雄監督(49)から「プレーが軽い」とカツを入れた。中村主将は「意識していたことがうまくできなくて、もう一度気を引き締めようという雰囲気になった」。昨秋、そして大会前と2度の失敗が、チームを上向かせる薬になった。

17年高校総体8強、同年にはプレミアリーグ参入戦に進出したが、現3年生は一度も全国経験がない。3年ぶりの全国舞台に富居監督は「全国に出る出ないの差は大きい。4強を目指したい」と定めた。