10人の横浜F・マリノスが柏レイソルを2-1で下した。勝利の立役者は、東京五輪の日本代表FW前田大然(23)。後半31分に右サイドでロングボールを受けると、ファーストタッチで相手DFをかわし、クロスで日本A代表FWオナイウ阿道(25)の先制点につなげた。続く35分には自慢のスピードでバックパスを猛追し、GKのパスを体でカット。ボールをさらってゴールに流し込んだ。実質1得点1アシストの活躍で、J1では初の2桁得点に到達。終盤に失点したがチームも5連勝を収め、「(横浜は)この勢いでやってくれると思う。僕は代表で同じようなパフォーマンスができれば」と、五輪前最後のリーグ戦を気持ちのいい勝利で飾った。

前半35分にFWマルコス・ジュニオールがラフプレーで退場した。半分以上の時間を数的不利で戦うことになったが、横浜は勝利を狙い、攻撃の手を緩めなかった。守備に回った時間もあったが、前田は前線からプレスをかけ続け、スプリント数でチーム合計の2割以上にあたる46回を記録した。「チームの強みは、ハードワークや戦うところ。きついところもあったけど、それを感じさせないプレーをみんなができたのはすばらしかった」と、五輪に弾みを付けた。【杉山理紗】