C大阪FW大久保嘉人(39)が約半年ぶりとなる今季6点目を決めた。敵地札幌戦は3-0の完勝。後半終了間際に10年ぶり古巣復帰のMF乾貴士(33)のお膳立てから右足で技ありのダメ押し弾。先制点はMF藤田直之(34)、追加点はFW松田力(30)と30代の共演で3月以来の2連勝を記録した。小菊昭雄監督(46)就任後は若手、控え、ベテランが奮起し、公式戦3勝1敗となった。

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J1最多を更新する191点目は北の大地で生まれた。C大阪大久保は後半43分、ともに途中出場の乾からパスを受けた。1人をかわし、GKが1歩も動けない正確な右足のシュートを右隅へ。乾の復帰後初アシストで豪華すぎるダメ押し点となった。

ルヴァン杯に続く公式戦2戦目の33歳乾は、後半開始から投入。小菊監督は「札幌の推進力が予想されたのでカウンター、技術の高さに期待した」と、2-0の後半31分から39歳大久保も入れ、采配は的中。この夜も5日ルヴァン杯に続いて得点した34歳藤田、30歳松田力を含めたベテラン勢が奮い立った。

J1では名古屋時代以来5年半ぶりの得点となった松田力には「ここで結果を残さないと、C大阪は若い選手がいて生き残っていけない」と悲愴(ひそう)感もある。小菊監督が8月26日に就任後は、若手や控えの活躍が続き、公式戦ここ2試合の攻撃陣は24歳加藤、坂元、22歳中島、21歳山田と一気に若返った。

けが明けで公式戦4試合連続途中出場の大久保について、小菊監督は「状態が上がって来た時、若手との新たな競争がある」と特別扱いはしない。一方でできる限り、出場機会は与えていく。中2日で再び札幌戦があり、今度は結果を出した大久保、乾の先発があるかもしれない。【横田和幸】