13位のブラウブリッツ秋田が今季最多タイの3発で2連勝を飾った。前半2分、FW吉田伊吹(23)がチームファーストシュートで先制点、同36分にFW武がヘディング、後半19分にはFW中村がPK弾。チームシュートは5本ながらアウェーで9位水戸に3-0で快勝した。これで戦績は9勝10分け10敗とほぼ五分に。アウェーでは6勝目とし、順位を二つ上げて11位に浮上した。

「最速男」が電光石火の先制劇だ。吉田が試合開始1分19秒でゴールネットを揺らした。公式記録では前半2分だが、左サイドから茂が中央に入れたラストパスを、滑り込みながら右足で押し込んだ。仙台ユース出身で産業能率大、J3長野を経て今季加入。3-1で勝利した7月4日のアウェー愛媛戦でも前半1分に得点している。その日以来、8試合ぶりの今季2点目。チーム名のブラウブリッツはともにドイツ語で「ブラウ=青」「ブリッツ=稲妻」が由来で、まさに背番号「18」が青い稲妻になった。

試合の入りから前へ、前へと行くのが秋田の狙いだった。愛媛戦に続く開始早々のゴールに吉田は「正直、早い時間帯に得点を取る印象は自分の中ではないが、あの時間帯に得点できればチームは楽に試合を進められる。早い時間に決めることを自分の強みにしたい」。残りは13試合。得失点差で劣っているものの、9位水戸との勝ち点差は「3」に縮めた。「3-0の勝利、2連勝はうれしいが、まだ試合が続くので、さらに連勝できるように頑張りたい」。J2初年度の1桁順位も見えてきた。【山田愛斗】