今夏加入した横浜FW宮市亮(28)が、地元愛知でJリーグデビューを果たした。

両親も見守る中、名古屋戦で2点を追う後半10分からピッチに立ち、試合終了まで左ウイングでプレーした。同29分にはFWレオ・セアラの右クロスをヘディングで狙う場面もあったが、リードして守備を固めた名古屋に、持ち味のスピードを生かす場面は少なかった。「地元でデビューできてうれしいけど、負けてしまったし、なかなかゲームに入り込めなかった。正直はがゆさはある」と唇をかんだ。

愛知・中京大中京高から直接欧州に渡ったが、両膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂するなど、ケガに悩まされ続けた。「この10年『もう引退か』というときもあった」というが、不屈の精神で立ち上がり続けてきた。慣れ親しんだ地元でJリーグデビューを飾り、再起への第1歩を踏み出した。