J1大分トリニータFW長沢駿(33)が、1ゴール1アシストで初の4強入りに導いた。

0-0の後半20分、右CKを192センチの長身を生かしたヘディングで決めて先制した。同ロスタイム1分には「狙っていた。うまく通った」という絶妙スルーパスでダメ押し点を演出した。

ただ、大一番で大活躍した一方で、完全移籍1年目のリーグ戦の得点は、5月30日アビスパ福岡戦で今季4点目を決めて以来遠ざかっており、期待に応えられていない。だが「リーグ戦で取れず苦しい時期が続いたが、大事な試合で点を取り自信になった。これを機にゴールを重ねていければ」と、ストライカーの自信を取り戻した。

降格圏18位に苦しむリーグ戦にも弾みをつけた。J1勢と初対戦となる川崎フロンターレとの天皇杯準決勝は、リーグ戦終了後の12月12日のため「いったん天皇杯は忘れて、リーグ戦に集中できるのでやりやすい」と切り替え、奇跡の残留へは「全員で(J1)残留して流れを天皇杯へ持っていきたい」と気合を込めた。

まずは、負けが許されない11月3日のアウェー福岡戦(ベススタ)から続くリーグ戦残り5試合へ万全を期す。【菊川光一】