<YBCルヴァン杯:名古屋2-0C大阪>◇決勝◇30日◇埼玉

「#勝つのは名古屋グランパス」。「#勝つのはセレッソ大阪」。試合数日前から、ツイッター上では、ファンの熱きつぶやき“舌戦”が繰り広げられた。

試合当日。ある名古屋ファンは、新幹線のホームで、マスコット「グランパスくん」のかぶり物を装備。そんなほほえましい様子をツイッターに上げた。ルヴァン杯とコラボしたCMに出演した、お笑いコンビ「見取り図」の盛山晋太郎は、現場で相方のリリーと観戦。盛山は試合後にツイッターを更新。「名古屋グランパス優勝おめでとうごじます!! セレッソも最高でした」。C大阪のマスコットのかぶり物を着用した画像を載せた。

“歴史が動いた”。Jリーグの試合運営管理規定では、試合に関する映像や静止画、音声をインターネットやその他メディアに投稿する行為を禁止している。その中でルヴァン杯決勝では、試合中のプレー動画を除き、投稿者本人が試合会場で撮影した写真、動画のSNSやインターネットへの投稿を認められた。

Jリーグ村井満チェアマン(62)は試合後の囲み取材で「私も随分と撮影しました」と笑った。「時代に我々が付いていけていなかった」と変化の意義を認め「ファンがファンを呼ぶ」と続けた。

コロナ感染者は日に日に減少傾向。会場には1万7933人が集った。オンラインで声援を送った人も多くいただろう。試合後は「グランパス」が、ツイッターのトレンドで1位に輝いた。“時代の変化”の先に、日本のサッカー熱が加速する予感が漂う。【栗田尚樹】