清水エスパルスが来季J1残留に向けて貴重な勝ち点「3」を積み上げた。サンフレッチェ広島に1-0で5試合ぶりに勝利。前半30分、こぼれ球を押し込んだFWチアゴ・サンタナ(28)の今季13点目が決勝点となった。降格圏17位徳島との勝ち点差は「3」のまま変わらなかったが、残留圏内の16位を死守した。

後半ロスタイム5分が経過し、試合終了の笛が鳴り響くと、スタジアムは大きな拍手に包まれた。2試合連続ゴールのサンタナは「全員が100%出し切った結果」と実感を込めた。連続失点にも終止符を打った。16試合ぶりの無失点。出足も鋭く、球際の競り合いで上回った。就任2戦目で初勝利の平岡宏章監督(52)は「無失点で勝てたことは大きい」。先制点の起点となった、19試合ぶり先発のDF鈴木義宜(29)は「危ない場面もあったが、勝って反省できる点は良いこと」とうなずいた。

今節の結果により、18位大分以下3チームのJ2降格が決定した。今季は残り2試合。15位湘南、17位徳島とともに、2つの残留の椅子を争う。次節は27日、アウェーで浦和と対戦(埼玉ス、午後2時)。他会場の結果次第では、引き分け以上で残留が確定する。「残り2試合に全てを懸ける」と鈴木義。総力を挙げて戦い抜く。【古地真隆】