J2ジュビロ磐田FW小川航基(24)が復調を証明した。鼠径(そけい)部負傷で離脱していたが、J3藤枝MYFCとの練習試合に1トップで先発出場。後半に1得点を挙げ、2-1の勝利に貢献した。約1カ月半ぶりの実戦でフル出場。目に見える結果も残し「充実していた」と納得の表情を見せた。

若きエースが戻ってきた。後半13分、味方からの縦パスを受け、絶妙なトラップで抜け出すと、右足でゴール左隅に流し込んだ。「練習でやっていた形。日ごろの成果が出た」。その後も貪欲にシュートを放つなど、ゴールへの意欲を前面に出したプレーでアピール。ケガしていた患部も「全く問題はない」と強調した。

今季は23試合に出場したが、先発出場は2月の開幕戦だけで、わずか1得点。目標にしていた東京五輪出場もかなわなかった。離脱中にはチームの来季J1昇格も決定。「チームに貢献できず、複雑な思いがあった」。ここまで不本意なシーズンを送っているが、まだ終わっていない。今季は残り2試合で、次戦にもJ2優勝が決まる可能性がある。小川航は「次の試合に出られたらチャンスを生かしたい」と力を込めた。【神谷亮磨】