北海道コンサドーレ札幌の新加入MF田中宏武(22)が弟に負けじと活躍を誓った。

22日、沖縄キャンプでミニゲームなどの練習に汗を流した。弟の渉(21)はJ2ベガルタ仙台から育成型期限付き移籍で現在レノファ山口FCでプレーしている。「去年弟はスタメン出場も多くて点も取っていた。負けないように」と語気を強めた。

高卒でプロ入りした弟のことは常に意識してきた。年末年始にはボールを蹴り合い刺激をもらった。今は自身も念願だったJリーガーという夢がかない、いつか同じ舞台で戦うことが1つの目標だ。「プロの世界では(弟が)先輩。絶対負けられない相手なので、そこ(対戦)を目指してやっていきたい」と思いを描いている。

立正大4年の昨年4月、特別指定選手に認定され札幌のユニホームに袖を通し、同20日のルヴァン杯・鹿島アントラーズ戦(カシマスタジアム)で公式戦デビューを飾った。「去年は周りが見えていなかった」と振り返る。札幌の一員になった今、得意のドリブルを生かし必死にピッチを動き回っている。「1年目ですし、フレッシュさというのをどんどん出しながら。ポジション争いにも絡んでいかなきゃいけないので、遠慮せずにアピールしていきたい」と意気込んでいる。【山崎純一】

◆田中宏武(たなか・ひろむ)1999年(平11)4月15日、群馬県生まれ。FC尾島ジュニアでサッカーを始める。桐生第一、立正大と進み、大学4年時の21年4月に札幌内定。特別指定選手としてルヴァン杯3試合に出場。背番号30。174センチ、68キロ。