J2ベガルタ仙台は5日、仙台市内で取締役会を行い、21年度(21年2月1日~22年1月31日)の決算を承認した。21年度の債務超過は2億6400万円で、最終損益は1億4000万円の赤字となり、赤字は4期連続となった。オンラインで会見した佐々木知広社長(66)は「2億円ほど圧縮を図れましたが、4期連続の赤字となり、コロナ禍の影響等々とはいえ、大変申し訳なく思います」と頭を下げた。

経営を支える入場料収入は20年度に続き、コロナ禍による打撃を大きく受けた。2億6800万円と前期比では1億円増も、コロナ禍以前の19年度は6億2300万円。佐々木社長は「もっとも大きな影響があったのは入場料収入です。コロナ禍でシーズン途中、収容人数5000人制限の試合が6試合あり、伸び悩んだ」と話した。

22年度は黒字に転換する見込み。2大スポンサーのアイリスオーヤマ、木下グループによる大口の協賛などで、スポンサー収入は5億3600万円増の予定。Jリーグの新型コロナウイルスによる特例措置で、ライセンスは23年度決算まで債務超過額が増えなければ交付される予定だが、佐々木社長は「選手に不安を与えないためにも債務超過の解消を前倒しで行っていく」と語った。

J2に降格した今季はここまで8試合を戦い、4勝2敗2分け。主力選手がケガで離脱するなど、苦しい状況が続く中、4位につけている。佐々木社長は「(4位という現状に)満足はしていませんが踏みとどまっている。一定の評価はしていいのかなと思います」と語った。