J1ジュビロ磐田は22日、選手会が主体となり、GKアレクセイ・コシェレフ(28)の母国モルドバを支援する募金活動を行うと発表した。対象の試合は、ホームのヤマハスタジアムで行われる23日のルヴァン杯FC東京戦と28日のリーグ名古屋グランパス戦。トップチームの選手が試合前に参加し、会場の各ゲートに募金箱を設置する。ロシアから軍事侵攻を受けるウクライナから、隣国のモルドバは避難民を大量に受け入れ、国内経済に深刻な影響が出ているという。

コシェレフはコメントを発表し、現況を説明。「ウクライナからの避難民は8万人を超えて、モルドバ人の各家庭が約5万人を受け入れています。それでも滞在場所が足りず、政府は宿泊施設や食事、薬、衣服などの用意に追われています。このような悲惨な状況を少しでも解決するため、皆さんのご協力をお願いします」と訴えた。

選手会のDF小川大貴会長(30)は「僕たちからもわずかではありますが、寄付をさせていただきたい。皆さんのご協力もいただき、支え合っていきたい」とコメントした。支援金の口座(浜松磐田信用金庫東部台支店・普通5058351・ジュビロ磐田選手会)も設け、対象試合に来られないサポーターからの寄付を受け付ける。

◆モルドバ共和国 欧州東部の国で、ウクライナの南西部で接する。1940年にソ連邦を構成する共和国の1つになったが、91年の解体に伴い独立。2020年現在の人口は約262万人。7~8割はモルドバ人で、モルドバ語はルーマニア語に近い。面積は約3万4000平方キロで、日本の九州より少し小さい。国土の大部分は黒土の丘陵性平原。ブドウ、トウモロコシ、小麦などを産し、牛、豚、羊の牧畜を行う。首都キシニョフ。